足の変形
FOOT DEFORMITY外反母趾
こんな症状から始まります
足の親指が外側に曲がるような変形を示す疾患です。変形は母趾だけでなく足全体に生じ、外反母趾の高度変形例では扁平足を合併することも稀ではありません。女性に多く、加齢や先の細い靴が影響すると考えられています。症状には母趾の付け根の内側が隆起することによる痛み、外反した母趾に圧迫されて生じる第2趾の痛みや変形、足の裏にできたタコ(胼胝)による痛みなどがあります。画像検査として立位で足部の単純X線撮影を行い、変形の詳細な評価を行います。
治療
変形が軽度の場合は靴の見直し、足指の体操や足底挿板の装用による治療を行います。保存治療を受けても症状が治らない場合は、第1中足骨の骨切り術などの手術を行います。

右外反母趾の術前X線像

第1中足骨骨切り後
変形性足関節症
こんな症状から始まります
関節を構成する骨の表面には関節軟骨が存在し、この軟骨がすり減った状態を変形性足関節症といいます。足関節に発生する原因として、いわゆる「捻挫」を繰り返したことによる足関節の不安定性、足関節周辺の骨折などの外傷、扁平足変形、足関節の感染などがあります。
起立時や歩行時に足関節の痛みを生じることが多く、進行すると歩行に支障をきたします。足関節に腫れや進行度に応じた変形が見られます。画像検査として立った状態での足関節の単純X線撮影や足全体を含めたCT撮影を行います。
治療
変形が軽度の場合には、足関節サポーターの装用、消炎鎮痛剤、湿布の処方などを行います。変形が高度である場合や、保存療法を行っているにもかかわらず痛みが強く日常生活に支障が出ている場合には脛骨遠位骨切り術、足関節固定術、人工足関節置換術などの手術を行います。

変形性足関節症の術前X線撮影とCT撮影

足関節鏡を用いた足関節固定の手術
麻痺性足部変形
こんな症状から始まります
いろいろな病気により内反尖足(ないはんせんそく)や外反扁平足などの変形が起きます。原因として小児では先天性内反足、二分脊椎や脳性麻痺による麻痺性足部変形などがあります。大人では脳卒中、特に片麻痺による麻痺性内反尖足変形が重度となると、足底外側のタコ(胼胝)による痛みで装具をつけても歩くのが難しい場合もあります。
治療
脳卒中による麻痺性の足変形では短下肢装具をつけてリハビリを行います。筋肉のアンバランスが生じるとボトックスで治療する場合もあります。内反尖足変形が重度で足底外側のタコ(胼胝)による痛みで装具をつけても歩くのが難しい場合には軟部組織解離術を行います。
当院では亀下法による軟部組織解離術を行っています。亀下法は先天性内反足に対する距踵(きょしょう)関節を解離しない後内側解離術で、脳性麻痺や二分脊椎による重度の内反尖足変形にも行われます。大人の麻痺性内反尖足に対しても、この手術法で痛みが改善いたします。

脳卒中による右麻痺性内反尖足

右足の後内側解離術後