股関節
HIP JOINT変形性股関節症
こんな症状から始まります
股関節に痛みを感じる方や股関節が硬くなり関節の動きが制限されている方のなかで、最も多い疾患が「変形性股関節症」です。立ち上がりや歩き始めたときに、脚の付け根に痛みを感じます。関節の痛み、関節が動かしづらいなど、歩きにくさを感じることから症状が始まります。
- 起き上がりや立ち上がりからの一歩目が痛む
- 脚の付け根に何となく違和感がある
- おしり、太もも、膝に痛みやこわばりがある など
関節の軟骨の摩耗と変性が進行するにつれて痛みが増し、安静にしていても痛みを感じるようになります。その状態になると、長時間歩くことや立っていることがつらくなり、階段昇降時には手すりが欠かせなくなるほか、正座をすることも難しくなる方が多いです。
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隙間の軟骨部分が正常に覆われている
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隙間の軟骨部分が変形しつつある
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軟骨部分が変形し、脚の付け根が痛む
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体重がかかり関節が変形し股関節異常になる
変形性股関節症になりやすい状態とは?
股関節周囲の骨折を経験された方や、肥満による軟骨の障害を除き、寛骨臼形成不全(かんこつきゅうけいせいふぜん)と呼ばれる、生まれつき骨盤の発育不全があった方が年齢を重ねることで発症する場合に多いと言われています。
すべての方が高齢になると変形性股関節症になるとは限りませんが、年齢を重ねたことで股関節に負担がかかり、少しずつ変形し軟骨がすり減って股関節症を発症する場合もあります。
検査方法
痛みが出始めたときの状態などをお聞きしながら、股関節の可動域の確認を行い、レントゲン検査を行う方法が一般的です。関節の中や周囲に、とがったトゲのような骨棘(こっきょく)・骨の空洞(骨嚢胞:こつのうほう)[図2]がある場合や、左右の脚の長さが違っている場合などがあれば、必要に応じてCTやMRIなどの検査も行います。すでに痛みを感じている場合は、一度受診されることがすすめられます。

[図2] 赤線/大腿骨頭や骨盤の骨に穴があいたような状態になる「骨嚢胞」 青線/骨の端がトゲのように増殖してくる「骨棘」
大腿骨頭壊死症
こんな症状から始まります
立ち上がり動作や歩行時に体重をかけたときに突然痛みを感じるようになります。痛みを感じたあとに徐々に軽減することが多く、痛みを感じるときと全く感じない状態を繰り返しながら股関節の変形や障害が進んでしまうことが多いです。

原因
大腿骨頭の一部の血流が悪くなり、大腿骨頭が壊死する病気です。大腿骨頭は、もともと酸素や血液を供給している血管が少ないため、血液の流れが悪くなったり、途絶えてしまうと、骨の一部が壊死してしまいます。一度壊死した骨は元に戻らず、壊死した骨が骨折したり骨頭が潰れたりしていくことで、股関節が痛くなり、足を引きずって歩くなど歩行が困難になる場合があります。放置すると骨頭が潰れてしまい、著しい変形とともに強い痛みを感じるようになります。
大腿骨頭壊死症になりやすい状態とは?
大腿骨頭壊死症の原因は、明確に解明されていませんが、いくつかの危険因子として「アルコールの多飲歴」や「大量のステロイド使用歴」などがリスクを高めると言われています。ただし、突然発症する場合もあります。原因がはっきりしていない場合は、特発性大腿骨頭壊死症と呼ばれています。この特発性大腿骨頭壊死症は国の難病指定を受けており、年間2000人から3000人程度の発症数が推計されています。