股関節

HIP JOINT

治療

比較的若い患者さんの場合には、手術を行わずに筋力訓練や可動域訓練などのリハビリテーション、ダイエットなどで股関節への負担を減らすなどの保存療法が有効です。痛みがあると歩かなくなり筋肉が衰えてしまうので、できれば水中歩行や水泳(平泳ぎを除く)を週2〜3回行っていただくのが理想的です。運動療法はその他の方法もありますが疼痛を誘発してしまう可能性があるため、慎重に始めて徐々に強度を高めていきましょう。くわしくは変形性膝関節症の保存療法を参照してください。
保存療法で改善がみられない場合や寛骨臼形成不全の程度が強く、変形性股関節症の進行が強く予想される場合には人工股関節置換術が必要になります。

人工股関節全置換術 (THA: Total Hip Arthroplasty)

股関節の痛みのある部分を取りのぞき、人工関節に置きかえる手術です。
関節の痛みの原因となるものをすべて取りのぞくので、他の治療法と比べると「痛みを取る」効果が大きいのが特徴です。
これまでは70歳以上の比較的高齢の患者さんに対して行う手術とされてきましたが、最近では患者さんの価値観やQOL(生活の質)が尊重されるようになり、50歳代でも、より快適な生活をおくるための一手段として人工関節を選ばれる方も多くいます。
当院ではロボティックアーム支援による人工股関節全置換術を行っており、安心・安全・正確な人工関節を提供しております。

  • ① ステム:太ももの骨に挿入する部分
  • ② ヘッド:大腿骨頭の役割を果たす
  • ③ カップ:骨盤にはめ込み、太ももの骨頭に覆いかぶさる状態で接続
  • ④ ライナー(インサート):②と③の間を軟骨の働きでつなげる

人工関節置換術の合併症

血栓症(いわゆるエコノミー症候群)
術前に下肢エコー検査を行い、静脈瘤がある場合には血栓防止薬を処方します。
術後はストッキングやフットポンプを使用しますが、歩くことが一番予防になります。
感染
特に糖尿病や歯周病などの持病を抱えている方は感染症のリスクが高くなるので、手術前にコントロールが必要です。
長期的には人工関節のゆるみや人工関節周囲の骨折など
定期的に外来で経過をみる必要があります。術後1年以上たっても年に一度は診察を受けましょう。
骨粗鬆症がある場合には人工関節周囲の骨折を起こしやすくなります。年に一度は骨密度を測定し、数値が低ければ骨粗鬆症の投薬治療を行いましょう。